2012年12月23日日曜日

クリスマス・ソング

クラック・ロック・ステディ・バンドによるクリスマス・ソングの動画を貼り付けます。

★ Morning Glory - Not Another Christmas ★


Morning Glory によるクリスマス・ソング。2007年にmyspace上で発表された曲です(myspaceは現在閉鎖中)。

「クリスマスはうんざりだ」という題名のこの曲は、どこかで人生を失敗して自暴自棄になっている男がクリスマス一色の街を見て「クリスマスにはドラッグが欲しいぜ!」なんて言ってるが、実のところは誰かに立ち直らせもらいたくてマリという女性の名を悲痛に叫び続けるという歌詞になっている。マリはもしかしたらマリア様のことかもしれません。ちょっぴり悲しいクリスマス・ソングです。


もう1曲。

★ The Infested Feat. Dollstace - Fairytale Of New York ★


The Infested feat. Dollstace によるクリスマ・ソング。アイリッシュ・パンク・バンド The Pogues の名曲をカバーしたもので、2011年にbandcamp上で発表。

「ニューヨークの夢」という題名のこの曲は、クリスマスの日のある男女の成り行きを歌にしたものだが、The Infested らしいスピーディでクラスティなナンバーに仕上がっている。クリスマス・ソングでもライオットな感じに変えてしまうセンスが凄いですね。

2012年12月16日日曜日

#54 Private Gain



Private Gain は、Offbeat Heroes が解散したあとに同メンバーらによって結成されたバンド。サウンド面での Offbeat Heroes との違いはホーンが無いことくらいで、他はあまり変わらない。ボーカルは相変らずの軽やかな歌いっぷり。

バンド結成は2011年と新しいため、まだEP盤しか出していないが、ちゃっかりライブ盤まで出している。自身のレーベル Riot Ska Records(フロントマンの Chris が設立)の音楽直販サイトでゴリ推ししてる(笑)。そういえば、前に Riot Ska Records のストアから他のバンドのCDを購入したとき、おまけで Private Gain のワッペンらしきものが付いてきました。

例によって音源は無料配布されています!
(↓作品の所に貼ってあるリンク先に飛んで Digital Album をクリックし、0を入力するとダウンロード可能)

メンバー:
Chris - ボーカル
Jamie - ギター
Steen - ギター
Geoff - ベース
Luke - ドラム

国:
イギリス

活動期間:
2011年~

作品:
2012 - Drudgery & Exertion Demo's
2012 - Kiwi Farewell Session(ライブ収録アルバム)

リンク:
facebook
bigcartel


2012年12月15日土曜日

#53 Offbeat Heroes



Offbeat Heroes は、イギリス・ブリストル出身のクラック・ロック・ステディ・バンド。サックス隊を擁しており、スカ/レゲェをブレンドしたアングリーなパンクを奏でている。軽やかに鳴るサックスの音色と、アングリーにテンポを刻むスカビートのマッチが絶妙。ボーカルの軽やかなボイスもいい感じ。バンドは現在解散しており、正式なスタジオ音源は5曲しか無い。Dead End Job とのスプリット・アルバムに全て収録されており、Riot Ska Records の音楽直販サイトで無料配布されている。
(↓作品の所に貼ってあるリンク先に飛んで Digital Album をクリックし、0を入力するとダウンロード可能)

フロントマンの Chris は Riot Ska Records を設立した張本人でもあり、このレーベルは今や世界中のクラック・ロック・ステディ・バンドを取り揃えるグローバルなDIYレーベルに進化している。そして Chris は現在、新バンド Private Gain でマイクを取っている。

国:
イギリス

メンバー:
Chris - ボーカル
Steen - ギター
Jay - ベース
Ciaran - ドラム
Robin - サックス

Beanie - アルトサックス
Jake - ギター
Ciderspiller - ドラム

活動期間:
2007?~2009年

作品:
2008 - Promo Album
2010 - Nothing But Net(Dead End Job とのスプリット・アルバム)

myspace


2012年12月8日土曜日

V/Aもの その①


今や Crack Rock Steady や、それに近いアンダーグラウンド・パンクの音源ばかりを集めたオムニバス、スプリット、コンピレーションものが各DIYレーベルから多数リリースされている。しかも低価格で、タダで入手できるものもあるのが嬉しい。Crack Rock Steady の入門盤として聴けるものや超コアな内容のものもあり、これは聴かなきゃ損と言うことで定期的に紹介していきたいと思う。

まずはなんと言ってもこれ、みんな大好き Choking Victim のトリビュート・アルバム。Choking Victim を崇拝し、愛して病まない奴らによるカバー集。バンドによって個性が出ているからこれは面白い。リリースは Beer Records からで、Union Jack の呼びかけにより完成されたと思われる。Team Spider、Antimaniax、The Foamers、Skapsom など、欧米の国から19組のバンドが参加。Beer Store や Interpunk から購入できる。

(Choking Victim のトリビュート・アルバムはもう一つ "Songs In The Key Of Lice" というものがあるが、こちらは製作元が不明なのと音質が悪いから、まぁ興味あったら探してみてって感じです。)

A tribute to Choking Victim (Beer Records、2008)

購入先:
Beer Store
Interpunk



2012年12月2日日曜日

#52 No Glory


No Glory はニュージャーシー州グレン・ロック出身のバンド。活動開始時期は2005年頃だが、これまでにリリースした作品は5曲入りのEPだけである。しかしこの作品の出来が素晴らしく、クラック・ロック・ステディ・ファンの間では評価が高い。"Fucked Generation" のようなパワフルで泣きが入ったスカコアのナンバーや、"Carry On" のような甘いアコースティックのナンバーがグッとくる内容になっている。それは程よいパワーと癒しを与えてくれるサウンドだ。現在バンドは活動休止中で、これほど再開が待ち遠しいバンドは他に無いくらいだ。

国:
アメリカ

活動期間:
2005年頃~

メンバー:
Captain Falco - ボーカル、ギター
JB-Melishank - ギター、アコーディオン
ANT - ベース
Jack - ドラム

作品:
2006 - Building For Nothing EP

myspace


2012年12月1日土曜日

#51 No Change For Currency



No Change for Currency は、2005年から2007年まで活動していた5人組ポリティカル・スカ・クラスト・バンド(上のメンバー写真は結成当初のもの)。テキサス州ダラス出身の彼らは、ダラスのライブハウスなどで他のパンク・バンドらに混じってクラック・ロック・ステディ・ビートをプレイしていた模様。The Mad Conductor や No Service Project との競演もしている。ボーカルのボイスは潰れまくりでイーブル感が満載。しかし曲のテンポは比較的ゆるいのでしっとり感もある。個人的にはこの手の楽曲を聴くと、まるで悪魔の宴で奏でられるシンフォニーでも聴いているかのような気分に浸ってくる。彼らが製作した楽曲のほとんどはアルバム "Destruction/Creation" で聴くことができ、Interpunkで購入可能だ。

国:
アメリカ

メンバー:
James Eidson - ボーカル(2005~2007)
Sean Mehl - ギター(2005~2007)
Josh Scum - ギター(2007)
Justin Wyatt - ベース(2005~2006)
Nick Brice - ベース(2007)
Justin Wilson - ドラム(2005~2007)

活動期間:
2005~2007年

作品:
2005 - Rectal Rot EP
2006 - Demo
2007 - Destruction/Creation

myspace
Interpunk


2012年11月24日土曜日

新作情報 [Beng Beng Cocktail - Choices]


Crystalcore(クリスタルコア)でおなじみ、Beng Beng Cocktail の新作が発売されました。通算で2枚目のオリジナル・アルバムです。

はっきり言って、これはヤバい。前作は全体的にダークな雰囲気が漂っていたが、今回は明るくはじけている。ピアノとストリングスを取り入れたりはしているものの、アコースティックギターだけでこんなにも壮大なサウンドに仕立て上げられるものかと。スカのビートの本当に心地よく感じられ、進化したクリスタルコアを聴ける1枚になっている。The Stupid Stupid Henchmen のカバー曲もあるが、ほとんど原形をとどめていないところが良い(笑)。

かつてスカコア・シーンにおいて、Choking Victim が Crack Rock Steady なる音楽を作り上げて、スカコアは邪悪な音楽へと変貌した。そして彼らに追従するバンドが次々と現れ、スカコアをさらに邪悪なものへと進化させていった。BBC の前身バンドである Skapsom もそうであった。しかし今、BBCは邪悪さを取っ払い、アコースティックギター(ベース)の透明なサウンドだけで音楽を奏でている。つまり、恐怖だとか不安だとか、自分を取りまとう悪い事象を全て取っ払い、己の奥底に眠っている純粋な魂(クリスタルコア)を呼び覚まして前に突き進んで行くべきだと。そんなメッセージが彼らの音楽に込められているような気がしてなりません。

それはさておき、本当にこの作品は良いです。全てのクラック・ロック・ステディ・ファンに捧げる珠玉の1枚と言ったところ。ビデオ・クリップも見ものです!


購入先:
bandcamp
Pumpkin Records
Riotska Records




2012年11月17日土曜日

#50 Intro5pect



いよいよ50回目のバンド紹介ということで、何か50回目にふさわしいバンドがいないか考えていたら、前に Intro5pect について書いて欲しいという要望があったのを思い出しました(すっかり忘れておりました・・・すみません(汗))。Intro5pect はクラック・ロック・ステディ・バンドでは無いが、Stza と深い関わりのあるバンドなのでぜひとも紹介しておく必要がありそうだ。というわけで記念すべき50回目は、遅ればせながら Intro5pect について書こうと思います。

Intro5pect は、女性のキーボード奏者がいる5人組のエレクトロ・パンク・バンド。Anti-Flag のメンバーが運営するDIYレーベル A-F Records に所属しており、いわゆるA-Fファミリーのバンドとして知られている。Anti-Flag 譲りのポリティカルな姿勢を貫くパンク・バンドでありながら、ファミコンのゲーム音のような電子音をふんだんに取り入れたデジタル・ハードコア・サウンドを武器としている。これがパンクに見事にマッチしており、攻撃性・疾走感・ポップ感全てを兼ね備えたキャッチーなパンクを楽しませてくれる。ノリの良さは抜群で、意外にもパンクキッズたちにウケているようだ。

そんな彼らの作品の中でクラック・ロック・ステディ・ファンを称賛させたのが2007年リリースの7曲入りEP "Realpolitik!" である。Stza がゲストボーカルとして3曲に参加しており、Intro5pect のステージをさらに盛り上げているのだ。ピコピコなる電子音のもと高々に、そして荒っぽく歌い上げるStzaの歌声が最高にかっこよい。Leftöver Crack の曲 "Nazi White Trash" のカバー曲もあり、このハイセンスな仕上がりようははっきり言って鳥肌ものです。

Intro5pect や クラック・ロック・ステディ・バンドらによって今日もパンクのアンダーグランド・シーンは密かに盛り上がっています。まだまだいいバンドがたくさんいるので今後も紹介していきます。

国:
アメリカ

メンバー:
Dave - ボーカル、ギター
Chris - ギター
Sara - キーボード
LandonHell - ベース
Donny - ドラム

活動期間:
1997年~

作品:
1999 - Education EP
2003 - Intro5pect
2007 - Realpolitik! EP
2009 - Record Profits

Website
myspace



2012年11月11日日曜日

#49 Posero



ロシアのバンド The Poseurs と一瞬間違えそうになるような名前のこのバンドは、なんとフィリピン出身のクラック・ロック・ステディ・バンドである。自らの音楽スタイルを "Shitty-Punk-Ska" と言っているように、ちょっとふざけたサウンドを鳴らすバンドである。中途半端に砂利ついた声のボーカルを筆頭にメンバーが自由に喚き立て、ズタズタなパンク/スカ・チューンをプレイしている。でも程よい疾走感とノリの良さがあってちょっとクセになりそうなサウンドです。今やクラック・ロック・ステディ・バンドの登竜門となっている Riot Ska Records から Murder Media とのスプリットEPをリリースしており、クラック・ロック・ステディ・シーンにしっかり名を知らしめているのだ。

国:
フィリピン

メンバー:
Chino – ボーカル、ギター
Gary – ギター、ボーカル
June – ギター
Gen – ベース
Randy – ドラム

活動期間:
2006年~

作品:
2008 - We Eat Shit! EP
2008 - Shame N' Skandal Vol.5(Spam、Skampers、Far From Over、Nevertheless とのスプリット・アルバム)
2008 - Fist Of Punk(Smokey Bandit、The Gags、Castet とのスプリット・アルバム)
2010 - Feeding Program(Murder Media とのスプリットEP)

myspace
riotskarecords.bandcamp.com

PURO KALOKOHAN ANG NANGYAYARI
 ↑ ボタンを押すと試聴できます。

2012年11月10日土曜日

#48 Leper


Murder Meida(アメリカ)と同じように、クラスト/スラッシュのヘヴィなビートにスカをミックスさせたサウンドを鳴らすバンドがカナダにもいる。それが Leper だ。しかも Murder Media よりも結成が早く、よりダークなサウンドなのが特徴。

このバンドについては石月氏のブログ whisperingloom でも詳しく紹介されているので読んでいただくと分かるが、Leper はクラック・ロック・ステディを演奏するバンドと言うよりは「スカの要素を取り入れたブラックメタル・バンド」という認識のほうが強いようである。そのためか、彼らのサウンドについてはネット上で賛否両論のようだ。要は、ハードコア/メタルを聴く人からすればスカのような陽気な音楽をヘヴィな音楽に合わせるという発想が気に食わないらしい。かと言ってスカを好む人からすればちょっと重すぎて敬遠しがちといったところだろう。しかし Leper のようなサウンドは雑食性の強いクラック・ロック・ステディの思想に合ってると思うし、それに、これほどまでに暗くて重いスカを私は聴いたことが無いからレアなのではないか。クラック・ロック・ステディ・ファンであればぜひとも受け入れてもらいたいバンドである。

国:
カナダ

メンバー:
Grimey Goo - ボーカル、ギター
Scara - ベース
Science Guy - ドラム

活動期間:
2004年~

作品:
2005 - Reclaim The Streets(69BSD とのスプリット・アルバム)
2006 - Embarassed To Be Human
2007 - Eviction Party / Leper(Eviction Party とのスプリット・アルバム)
2008 - Mobilize / Organize(Eleutheros とのスプリット・アルバム)
2009 - End Progress

myspace

2012年11月3日土曜日

#47 Murder Media



Murder Media は、サウスカロライナ州コロンビア出身の5人組クラック・ロック・ステディ・バンド。クラストコア~スラッシュ・メタル寄りのゴリゴリとしたビートを基調とし、それにスカをブレンドさせたデス系サウンドをプレイしている。それは聴く者に絶望感を与える破滅ビートだ。ボーカルのノイジーな絶叫はまさに絶望に満ちたもの。Choking Victim や The Stupid Stupid Henchmen らとは違う、真っ暗闇な世界観のクラック・ロック・ステディを演奏するバンドである。作品を聴くなら2009年作のEP "Equality: The Price of Civilization" がオススメ。

国:
アメリカ

メンバー:
Brandon - ボーカル
Peyton - ギター
Billy - ギター
Matt - ベース
Tommy - ドラム

活動期間:
2006年~

作品:
2008 - You're Welcome EP
2009 - Equality: The Price of Civilization EP
2010 - Nothing In This World Was Put Here For You EP
2010 - Feeding Program(Posero とのスプリット・アルバム)

myspace


2012年10月28日日曜日

#46 Ass Federation




もう1つ、ロシアのクラック・ロック・ステディ・バンドを紹介。バンドのロゴマークに逆五芒星(サタン)を使っているのを見ると、いかにも Choking Victim の洗礼を受けているような匂いがするバンドだ。もちろん演奏でもクラック・ロック・ステディ節は全開。軽快なスカ・チューンに乗せてストロングに歌うボーカル以上に、絶叫しまくりのコーラスがいい味を出している。"I'm A Cop" はシンガロング必至の痛快アンチ・ポリス・ナンバーですぞ。

国:
ロシア

メンバー:
Ashot - ボーカル
Kolya - ギター
Roma - ベース
Elvis - ドラム

活動期間:
2008年~

作品:
2008 - Some Shit From Garage Demo
2009 - Kill! Kill! Rob! Rob! EP
2010 - Kick Your Ass! Straight To Hell!(Straight My Head とのスプリット・アルバム)

myspace


#45 Insane Time


The Poseurs つながりでロシアのバンドをちょこっと紹介。Insane Time はウラジオストクを拠点に活動する4人組クラック・ロック・ステディ・バンド。The Poseurs がクールにキメて歌っているのに対し、こちらは泣きの入ったボイスで感情むき出しに歌うスクリーモ系のボーカルが特徴。メロディアスなサウンド展開もあり、どことなく切ないスカチューンをプレイしている。クラック・ロック・ステディに哀愁さを見い出したという点では貴重なバンドと言える。今のところリリースは4曲入りのEP1枚だけだが、現在新しい作品を製作中との情報も入っており、個人的にはかなり期待しているバンドなのです。

国:
ロシア

活動期間:
2009年~

作品:
2011 - SatanEast Crew EP



2012年10月21日日曜日

#44 The Poseurs



ロシアのクラック・ロック・ステディ番長こと The Poseurs は、クラック・ロック・ステディ・ファンの間で高い人気を誇るバンドである。歌詞はロシア語と英語が半々ほどで、無神論・政治汚職・反外国人嫌悪といったテーマについて歌っている。ドスのきいたボイスでクールに歌い上げ適度に絶叫するボーカルと、ツインギターで繰り広げられるメタル混じりのスカ・チューンが心地よくきまっていて聞き易いサウンドになっている。EP、プロモ作品を経て製作された2011年作のデビューアルバムは完成度が高く、My Own Religion や Beng Beng Cocktail もゲスト参加していることから人気の高い作品になっている。ぜひ入手を。

国:
ロシア

メンバー:
King Of Garage Punk - ボーカル
King Of Neocrust - ギター
King Of Country - ギター
King Of Emorock - ベース
King Of Pop-Punk - ドラム

活動期間:
2006年~

作品:
2007 - All Ya Need Is Crack EP
2009 - Dancehell Music(Kung Fu Devils とのスプリット・アルバム)
2010 - Promo CD
2011 - The Poseurs

CD購入先:
Interpunk

リンク:
myspace



2012年10月20日土曜日

#43 Molotov Compromise


スケートとパンクを愛する若者たちによって熱く燃え上がるヒューストンのハードコア・シーンにおいて、クラック・ロック・ステディ混じりのサウンドでシーンをさらに熱くさせているのがこのバンドだ。ボーカルのパワフルでロウな歌いっぷりだけでも十分聞き応えがあるのだが、バックで軽快に掻き鳴らされるスカのメロディ、それに加えてメタルやロカビリーまでを取り込んだサウンドがオーディエンスの闘争心を掻きたててしまう。彼らのスタイルを形容するならば、バイオレンス・スカと言ったところか。知名度こそあまり無いが、パワフルさに満ち溢れた熱いバンドだ。

国:
アメリカ

メンバー:
Jeremy - ボーカル
Steven - ギター
Garrett - ベース
Andrew - ドラム(2007~)
Jimy - ドラム(~2007)

活動期間:
2006年~

作品:
2008 - My Life Has Value
2009 - Pax Empire EP
2010 - Chestpains

myspace



2012年10月6日土曜日

新作情報 [Union Jack - Never Ending Struggle]


Union Jack の新作が発売されました。リリースは自身のレーベル"Beer Records"から。
バンド結成から15年が経ち、作品を重ねるごとに着実にサウンドを進化させてきた彼らだが、今回はこれまでとは違ってエモ路線の作品になっている。Tom と Rude Ben の粗っぽいダブルしゃがれボイスがバラード、泣きメロ系の哀愁サウンドにうまくマッチしており、味わい深い作品に仕上がっている。スカのナンバーも含まれているが、こちらもやっぱりエモ色が強いので今回はバッド・スカ封印といったところ。本作は、上質なフレンチ・メロディックを聴くつもりで聴いたほうが良いだろう。


購入先:
iTunes
bandcamp
amazon


2012年9月29日土曜日

#42 Blame The Name


Blame The Name は、カナダのモントリオール出身のクラック・ロック・ステディ・バンド。猛進するようなスピード感でドカドカと畳み掛ける爆走スカ・サウンドを展開させている。彼らの核にあるものはハードコアだが、怒りのままに絶叫するボーカルの歌いっぷりはハードコアの域を越えてしまっている。ギターワークもガチャガチャしていて、もう誰も手を付けられない制御不能のバンドだ。アメリカの最"狂"クラック・ロック・ステディ・バンド OFC と似たところがあり、カオスチックなサウンドを求めるならこのバンドは外せない。

国:
カナダ

メンバー:
Youric - ボーカル
Jf - ギター
Wawa - ベース
Savage - ドラム

活動期間:
2006年~

作品:
2007 - When in Doubt ,Smoke another joint EP
2008 - Do Well in Abuse
2010 - Everything you never wanted

myspace


2012年9月23日日曜日

#41 Corporation


Corporation は、2006年から2010年まで活動していたカナダ出身の3ピースバンドである。ベースがベッキベキに唸り、ボーカルが罵声を吐き散らすスカチューンはクラック・ロック・ステディそのものだ。ただよく聴くと Operation Ivy のようなシンプルさと、The Suicide Machines のようなパワフルさもあって、まさにスカコアのコーポレーションと言えるバンドだ。だが彼らの場合、CDを聴くよりYouTubeでライブ動画を探して見たほうがその凄さがよく分かると思う。なんたって、バンドを結成して3日後にはライブを行っていたという強いハートの持ち主たちなのだから。エネルギッシュに動き回り、パワフルに歌い上げるパフォーマンスは気持ちが良いほど圧巻である。それと、毎回手書き感が溢れるCDジャケットのデザインも見ものです(笑)。これぞDIY!?

国:
カナダ

メンバー:
David Corporation - ボーカル、ギター
!an !ncorporated - ボーカル、ベース
Steve Heretic - ドラム(2009~2010)
Derek Kelly - ドラム(2006~2009)

活動期間:
2006~2010年

作品:
2006 - A New Pope
2007 - The Corporation Strikes Back
2007 - The Corporation & Beyond Decay(Beyond Decay とのスプリット・アルバム)
2009 - Return Of The Corporation

myspace



2012年9月16日日曜日

#40 The Horny Coroners



The Horny Coroners は、ファストなクラック・ロック・ステディ・ビートを奏でるカナダの3ピースバンド。メンバーが全員 ○○ Coroner と名乗っていてちょっと Ramones っぽい。まぁこのバンド、かなり速いです。ギターのスカのカッティング速度には驚かされます(おそらくクラック・ロック・ステディ最速)。それでいて曲はポップに仕上がっていて、ボーカルの歌い方もパワフルで、生で聴いたら最高に盛り上がりそう。でも残念ながらバンドは解散してしまっています。2008年作の "The Worst Has Yet To Come" はアングリーなスカナンバーがたっぷり詰まった1枚です。

国:
カナダ

メンバー:
Jason Coroner - ボーカル、ギター
Danny Coroner - ベース
Terry Coroner - ドラム

活動期間:
2005~2009年

作品:
2007 - Get Fucked EP
2008 - The Worst Has Yet To Come

myspace


2012年9月15日土曜日

#39 None At All


B-Squad と Beyond Decay のメンバーによって結成されたバンド。基本的には B-Squad 系のファニーなパンク/レゲェ/スカ・チューンをプレイしているが、過激さは減っているためファンにとっては少しがっかり感がある。でも "My Soul" や "Sleepin' (feat. Ty Young)" は Sublime を思わせる甘いナンバーだし、"Time To Realize" なんかは Hi-STANDARD のようなポップなナンバーで聴けば結構惹きこまれますよ。B-Squad 時代の曲もいくつかやっているのと、Chetが参加している曲もあるからぜひチェックを。曲は全て myspace で試聴可能。

国:
カナダ

活動期間:
2010年~

作品:
2010 - Demo

myspace


2012年9月9日日曜日

#38 Beyond Decay



Beyond Decay はカナダ・オンタリオ州出身のスカ、レゲェ、クラック・ロック・ステディ・バンド。こちらもまた B-Squad と同じように、他とは違ったちょっぴりユニークなサウンドを奏でている。エコーの効いたギターとボーカルのクセありな絶叫がシックな雰囲気を生み出していて、まさしく "腐敗の向こう" にある世界っていうものを感じさせてくれる。2008年作の "Dropping The Bomb" はなかなかの名作だと思います。

国:
カナダ

活動期間:
2006~2010年?

作品:
2007 - Buds Not Bombs EP
2007 - The Corporation & Beyond Decay(The Corporation とのスプリット・アルバム)
2008 - Dropping The Bomb
2009 - I Got A Friend EP

myspace


2012年9月8日土曜日

#37 B-Squad



カナダのクラック・ロック・ステディ・バンドを紹介しよう。カナダには The Stupid Stupid Henchmen 系の強烈かつ奇怪なスカを奏でるバンドがたくさんいるのだが、その中でも一風変わったユニークなサウンドを奏でるのがこのバンドだ。
彼らには特にこれといったスタイルが無い。インサニティなスカをやるが、ゆったりとしたレゲェもやる。スラッシュっぽい曲をやるが、ヒップホップだって歌う。ただ、やたらと銃声や人の悲鳴を入れてくるのがツボだ。ちょっと変わってて面白いバンドです。

国:
カナダ

メンバー:
McCrack - ボーカル
J-Sin - ギター
Branson - ベース
Axism Master - ドラム

活動期間:
2005~2008年

作品:
2006 - E-Man Mubla
2007 - Demo MTL

myspace


2012年9月1日土曜日

新作情報 [Morning Glory - Poets Were My Heroes]


Morning Glory の新作が発売されました。なんと、あの名門パンクレーベル Fat Wreck Chords からのリリース!Ezra(Choking Victim、INDK、Leftöver Crack)のソロ・プロジェクトとして始まり後にメンバーが増員されたバンドだが、これがフルメンバーによる1stフルアルバムとなる。本作ではピアノやストリングスを取り入れ、これまでには無かった壮大なエモーショナル・ロックナンバーが詰まった作品になっている。そして、今や伝説となっているソロによるアルバム "This Is No Time Ta Sleep" や過去のデモ作品からの曲も入っており、昔からのファンにはたまらない内容だ。"革命ロック"を謳う職人Ezraによる、ロック魂あふれる作品をぜひチェック!


購入先:
Fat Wreck Chords



2012年8月26日日曜日

#36 The Intifada



The Intifada は、The Stupid Stupid Henchmen(SSH)のChetが運営するレーベル"845 Records"にかつて所属していた、いわゆるSSHファミリー系のバンドである。2005年にNYで結成され、SSHらと共にライブを行っていた。だがそのバンド人生はあまりにも短命で、わずか2年で解散。解散直前の2007年には一部のメンバーがバンドを脱退したため、OFCのメンバーが臨時で加入していたとか。これ以上のことは分からないのだが、ファスト・スラッシュ・アングリー・ニヒルなスカ・ソングを作って堂々とクラック・ロック・ステディ・バンドの旗を掲げていたってことは確かである。彼らによって製作された13曲の音源はstupidhenchmen.comよりダウンロード可能だ。

国:
アメリカ

メンバー:
Charlie - ギター、ボーカル
Adam - ギター、ボーカル
Chris - ベース(~2006年)
Frank - ドラム(~2006年)
Midget - ベース (2007年)
Kit - ドラム (2007年)

活動期間:
2005~2007年

作品:
2006 - Born To Rot

stupidhenchmen.com
myspace


2012年8月25日土曜日

#35 OFC


クラック・ロック・ステディ史上、最もひどいバンドの紹介だ。はっきり言って、ぶっ壊れている。コード進行が狂ったかのようなめちゃくちゃなスカをプレイし、ボーカルが終始びゃーびゃーと騒ぎ立てていて、聴くに耐えないサウンドを鳴らしている。言うならばこれは、パニック・スカだ。スカがパンクやハードコアと出会って混乱しているのだ。ひどいのは承知の下で、ぜひ彼らの問題作"Big Time"聴いてみて欲しい。でも、myspace で聴ける"No Time For Innocence (Feat. Chet)" はとろけるような名曲です。

国:
アメリカ

メンバー:
Nicky P - ボーカル
Midget - ギター
Jefe the Dominator - ギター
Agatha - ギター(2005~2007)
Dakota - ギター(2010)
Porkchop - ベース
Kit - ドラム

活動期間:
2005年~

作品:
2006 - OFC EP
2007 - Big Time
2008 - There's No Stupid Solution for the Zombie Operation Compilation(Atrocity Solution、Niño Zombi、The Stupid Stupid Henchmenとのスプリット・アルバム)
2009 - OFC / Vaudevillains Split(Vaudevillains とのスプリット・アルバム)

myspace



2012年8月15日水曜日

#34 The Something Somethings



今はもう解散してしまったが、かつてイギリスにおいて最も陽気で狂ったスカ・サウンドを轟かせていたのがこのバンド。トランペットの音色が吹き荒れ、高速でリズムを刻むハイパー・スカチューンは人を狂乱に陥れてしまうサウンドであった。でも、一番イカれていたのはボーカル自身だ。楽器を持たず手にはマイクしか無かったからやりたい放題で、ライブでは観客と一緒になってバカ騒ぎしていた。でも彼らが音楽ってものを心の奥底から楽しんでいたことが分かる。彼らの遺作である"The Crab"は、濃密なスカ・サウンドが詰まっている1枚だ。

国:
イギリス(イングランド)

メンバー:
Griff - ボーカル
Mike Swan - ギター
Unknown - ギター
Teddy Feathers - ベース
Bo - ドラム
Trumpetface - トランペット

活動期間:
2005~2008年

作品:
2006 - Blood E.P
2009 - The Crab

myspace


2012年8月14日火曜日

#33 Officer Down



アメリカ西海岸風のメロディック・サウンドを奏でるイギリスの4人組バンド。スカチューンの曲は少なく、Descendents や Strike Anywhere によく似たサウンドを鳴らしているから普通のメロコアバンドのようにも感じられるが、アンチ・ポリスな歌詞やディスオーダーなアートワークを見ればクラック・ロック・ステディに精通していることが分かる。昨年、The Infested とのスプリットEPを出したたことが記憶に新しく、この作品で彼らの名前を知った人も多いはずだ。ベーシストのShayはパンク・レーベル"EHC Records"を運営しているが、The Infested のあの名作"Myths, Lies And Hypocrites"は実はこのレーベルが手がけた。The Infested が好きなら、ぜひともおさえておきたいバンドだ。

国:
イギリス(イングランド)

メンバー:
Gammon - ボーカル、ギター(2005~)
Alistair - ギター(2005~)
Shay - ベース(2006~)
Loz - ベース(2005~2006)
Harley - ドラム(2010~)
Will - ドラム(2005~2010)

活動期間:
2005年~

作品:
2005 - Demo
2006 - Led By Lies, Christians And Money
2010 - What It Takes EP
2011 - Split EP(The Infestedとのスプリット・アルバム)
2011 - Thrown To The Water

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2012年8月12日日曜日

#32 Atrocity Solution



そのサウンドのかっこ良さから、私が激推ししたいと思っているのがこのバンド。メロディアスでダイナミックで、壮大なクラック・ロック・ステディ・ビートを展開する彼らである。ヘヴィメタル調のリフを織り交ぜた切れ味のあるスカ・ビートは攻撃的でありながらキャッチーで、時折バラードのような美メロを導入してくるから哀愁さえ漂ってくる。それでいてボーカルは喉がブッ潰れそうな声で絶叫しているから決してクラック・ロック・ステディの的は外していない。曲は全体的にしっかりと作りこまれていて、間奏もギターソロでバッチリとキメてくるからどれも完成度が高い。激クラック・ロック・ステディ、ここにありといった感じだ。

国:
アメリカ

メンバー:
Justin - ボーカル、ギター
Luke - ギター
Andrew - ベース
Elliot - ドラム、ピアノ、キーボード

活動期間:
2005年~

作品:
2006 - As We All Fall Down
2006 - There's No Stupid Solution For The Zombie Operation(Niño Zombi、OFC、The Stupid Stupid Henchmenとのスプリット・アルバム)
2007 - Melodies For A Massacre
2008 - Promo CD Demo
2009 - Tomorrow's Too Late EP
2011 - Track The Virus(Beng Beng Cocktail、My Own Religionとのスプリット・アルバム)

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2012年8月5日日曜日

#31 Infinite Justice, Dancehall Satan


ドイツからは、2つのCRSバンドをまとめて紹介。と言っても、両バンドはほとんど同じバンドと考えて良い。

"Satanic Trash-Ska"、それが彼らの音楽の代名詞となっており、その名の通り邪悪で醜いスカを演奏することをスタイルとしている。そもそも、Choking VictimやLeftöver Crackの基本スタイルを忠実に守っているバンドと言える。設定上、Infinite Justice の始動日は2001年9月11日となっているが、NYで世界貿易センタービルが崩壊した日であることは言うまでも無い。あの日、無念に死んでいった人たちの怨念が彼らに乗り移って邪悪なサウンドを演奏させているとでも言うのだろうか。 Infinite Justice はわずか3年で解散しているが、その後メンバーが少しだけ変わって結成されたのが Dancehall Satan である。サウンドの変化を言うならば、後者の方はボーカルが極限までに喉を絞っていてまさに悪魔の声である。



国:
ドイツ

メンバー:
Shizak - ボーカル、ギター
The Lonqiz - ギター
Reverend Revenant - ベース
Don Ron - ドラム

活動期間:
2001~2004年

作品:
2002 - Black Intervention Demo

ウェブサイト




国:
ドイツ

メンバー:
Lord Shizak - ボーカル
the Lonqiz - ギター
Steiner - ギター
Doc Porn - ギター(旧メンバー)
prE - ベース
Rev666 - ベース(旧メンバー)
Loki - ドラム

活動期間:
2004年~

作品:
2006 - Beyond Good & P.C. EP

ウェブサイト
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