2012年8月26日日曜日

#36 The Intifada



The Intifada は、The Stupid Stupid Henchmen(SSH)のChetが運営するレーベル"845 Records"にかつて所属していた、いわゆるSSHファミリー系のバンドである。2005年にNYで結成され、SSHらと共にライブを行っていた。だがそのバンド人生はあまりにも短命で、わずか2年で解散。解散直前の2007年には一部のメンバーがバンドを脱退したため、OFCのメンバーが臨時で加入していたとか。これ以上のことは分からないのだが、ファスト・スラッシュ・アングリー・ニヒルなスカ・ソングを作って堂々とクラック・ロック・ステディ・バンドの旗を掲げていたってことは確かである。彼らによって製作された13曲の音源はstupidhenchmen.comよりダウンロード可能だ。

国:
アメリカ

メンバー:
Charlie - ギター、ボーカル
Adam - ギター、ボーカル
Chris - ベース(~2006年)
Frank - ドラム(~2006年)
Midget - ベース (2007年)
Kit - ドラム (2007年)

活動期間:
2005~2007年

作品:
2006 - Born To Rot

stupidhenchmen.com
myspace


2012年8月25日土曜日

#35 OFC


クラック・ロック・ステディ史上、最もひどいバンドの紹介だ。はっきり言って、ぶっ壊れている。コード進行が狂ったかのようなめちゃくちゃなスカをプレイし、ボーカルが終始びゃーびゃーと騒ぎ立てていて、聴くに耐えないサウンドを鳴らしている。言うならばこれは、パニック・スカだ。スカがパンクやハードコアと出会って混乱しているのだ。ひどいのは承知の下で、ぜひ彼らの問題作"Big Time"聴いてみて欲しい。でも、myspace で聴ける"No Time For Innocence (Feat. Chet)" はとろけるような名曲です。

国:
アメリカ

メンバー:
Nicky P - ボーカル
Midget - ギター
Jefe the Dominator - ギター
Agatha - ギター(2005~2007)
Dakota - ギター(2010)
Porkchop - ベース
Kit - ドラム

活動期間:
2005年~

作品:
2006 - OFC EP
2007 - Big Time
2008 - There's No Stupid Solution for the Zombie Operation Compilation(Atrocity Solution、Niño Zombi、The Stupid Stupid Henchmenとのスプリット・アルバム)
2009 - OFC / Vaudevillains Split(Vaudevillains とのスプリット・アルバム)

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2012年8月15日水曜日

#34 The Something Somethings



今はもう解散してしまったが、かつてイギリスにおいて最も陽気で狂ったスカ・サウンドを轟かせていたのがこのバンド。トランペットの音色が吹き荒れ、高速でリズムを刻むハイパー・スカチューンは人を狂乱に陥れてしまうサウンドであった。でも、一番イカれていたのはボーカル自身だ。楽器を持たず手にはマイクしか無かったからやりたい放題で、ライブでは観客と一緒になってバカ騒ぎしていた。でも彼らが音楽ってものを心の奥底から楽しんでいたことが分かる。彼らの遺作である"The Crab"は、濃密なスカ・サウンドが詰まっている1枚だ。

国:
イギリス(イングランド)

メンバー:
Griff - ボーカル
Mike Swan - ギター
Unknown - ギター
Teddy Feathers - ベース
Bo - ドラム
Trumpetface - トランペット

活動期間:
2005~2008年

作品:
2006 - Blood E.P
2009 - The Crab

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2012年8月14日火曜日

#33 Officer Down



アメリカ西海岸風のメロディック・サウンドを奏でるイギリスの4人組バンド。スカチューンの曲は少なく、Descendents や Strike Anywhere によく似たサウンドを鳴らしているから普通のメロコアバンドのようにも感じられるが、アンチ・ポリスな歌詞やディスオーダーなアートワークを見ればクラック・ロック・ステディに精通していることが分かる。昨年、The Infested とのスプリットEPを出したたことが記憶に新しく、この作品で彼らの名前を知った人も多いはずだ。ベーシストのShayはパンク・レーベル"EHC Records"を運営しているが、The Infested のあの名作"Myths, Lies And Hypocrites"は実はこのレーベルが手がけた。The Infested が好きなら、ぜひともおさえておきたいバンドだ。

国:
イギリス(イングランド)

メンバー:
Gammon - ボーカル、ギター(2005~)
Alistair - ギター(2005~)
Shay - ベース(2006~)
Loz - ベース(2005~2006)
Harley - ドラム(2010~)
Will - ドラム(2005~2010)

活動期間:
2005年~

作品:
2005 - Demo
2006 - Led By Lies, Christians And Money
2010 - What It Takes EP
2011 - Split EP(The Infestedとのスプリット・アルバム)
2011 - Thrown To The Water

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2012年8月12日日曜日

#32 Atrocity Solution



そのサウンドのかっこ良さから、私が激推ししたいと思っているのがこのバンド。メロディアスでダイナミックで、壮大なクラック・ロック・ステディ・ビートを展開する彼らである。ヘヴィメタル調のリフを織り交ぜた切れ味のあるスカ・ビートは攻撃的でありながらキャッチーで、時折バラードのような美メロを導入してくるから哀愁さえ漂ってくる。それでいてボーカルは喉がブッ潰れそうな声で絶叫しているから決してクラック・ロック・ステディの的は外していない。曲は全体的にしっかりと作りこまれていて、間奏もギターソロでバッチリとキメてくるからどれも完成度が高い。激クラック・ロック・ステディ、ここにありといった感じだ。

国:
アメリカ

メンバー:
Justin - ボーカル、ギター
Luke - ギター
Andrew - ベース
Elliot - ドラム、ピアノ、キーボード

活動期間:
2005年~

作品:
2006 - As We All Fall Down
2006 - There's No Stupid Solution For The Zombie Operation(Niño Zombi、OFC、The Stupid Stupid Henchmenとのスプリット・アルバム)
2007 - Melodies For A Massacre
2008 - Promo CD Demo
2009 - Tomorrow's Too Late EP
2011 - Track The Virus(Beng Beng Cocktail、My Own Religionとのスプリット・アルバム)

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2012年8月5日日曜日

#31 Infinite Justice, Dancehall Satan


ドイツからは、2つのCRSバンドをまとめて紹介。と言っても、両バンドはほとんど同じバンドと考えて良い。

"Satanic Trash-Ska"、それが彼らの音楽の代名詞となっており、その名の通り邪悪で醜いスカを演奏することをスタイルとしている。そもそも、Choking VictimやLeftöver Crackの基本スタイルを忠実に守っているバンドと言える。設定上、Infinite Justice の始動日は2001年9月11日となっているが、NYで世界貿易センタービルが崩壊した日であることは言うまでも無い。あの日、無念に死んでいった人たちの怨念が彼らに乗り移って邪悪なサウンドを演奏させているとでも言うのだろうか。 Infinite Justice はわずか3年で解散しているが、その後メンバーが少しだけ変わって結成されたのが Dancehall Satan である。サウンドの変化を言うならば、後者の方はボーカルが極限までに喉を絞っていてまさに悪魔の声である。



国:
ドイツ

メンバー:
Shizak - ボーカル、ギター
The Lonqiz - ギター
Reverend Revenant - ベース
Don Ron - ドラム

活動期間:
2001~2004年

作品:
2002 - Black Intervention Demo

ウェブサイト




国:
ドイツ

メンバー:
Lord Shizak - ボーカル
the Lonqiz - ギター
Steiner - ギター
Doc Porn - ギター(旧メンバー)
prE - ベース
Rev666 - ベース(旧メンバー)
Loki - ドラム

活動期間:
2004年~

作品:
2006 - Beyond Good & P.C. EP

ウェブサイト
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