それは昨年6月のこと。
Now We need YOUR help!!!
アメリカの地下パンク/スカ・シーンで人気のある Crack Rock Steady バンド Atrocity Solution がインターネット上でこう呼びかけ、アルバム制作のための資金調達キャンペーンを開始した。Indiegogo というクラウドファンディングサイトを利用してのことだった。アルバムを作ろうにもお金が無かった彼らは、なんとしても2ヶ月で $2,000 (約20万円)調達する必要があった。
クラウドファンディングについて知らない人のために説明しておくと、クラウドファンディングとは主にインターネット上で不特定多数の人から資金を募る事を言い、今注目されている資金調達の手法だ。
Atrocity Solution は Indiegogo で、投資してくれた支援者にいち早くアルバムを提供するほか、投資額に応じて特別な商品を付けることを約束した。例えば投資額が$25ならオリジナルTシャツが付き、$35ならオリジナルポスターが付くというものだった。
Atrocity Solution の大ファンだった自分もこのキャンペーンに参加し、思い切って $60 (発送代を含めて $70 )投資した。これは自分にとって初めてのクラウドファンディングへの参加でもあった。
その後 Atrocity Solution は多くの支援者に支えられて $2,000 の資金調達に成功し、レコーディングを行い、12月、ようやくアルバムのリリースにこぎつけた。
このアルバムがまた凄く、クラシックな音楽を取り入れた大迫力のパンク/スカ・サウンドになっていて、聴いた人からは賞賛の嵐。世界最大のパンク商品通販サイト Interpunk でランキング上位に入るほどの傑作になった。(このアルバムは bandcamp で全曲視聴可能だ。)
このような快挙を成し遂げたことは、投資した支援者にとっては非常に投資した甲斐があるというもの。先日、自分のもとに Atrocity Solution からアルバムと共に多くの商品が送られてきた(下図)。
(左上:スプリット・アルバム "Track the VIRUS"、中央上:新作のアルバム "Lost Remedies"、右上:クロスパッチ、中央:Tシャツ、左下:手書きの特大歌詞カード、中央下:特大クロスパッチ、右下:ポスター)
(左:手書きの特大歌詞カード裏面、右:ポスター裏面にはメンバー全員のサインが書いてある)
このように、クラウドファンディングに参加すればアーティストの作品作りに一役買うことができ、これによりアーティストが成功すればまた嬉しいものである。また、レアな商品を受け取れる特典があるのも嬉しい。このようなファンの支援による作品作りがこれからの新しい音楽作りの形になっていくかもしれない。
現在、Dead Rejects という Crack Rock Steady バンドが同じように資金調達キャンペーンをやっている。これまた期待のバンドとして注目されており、次回、詳しく書きたいと思う。
CRSマニア
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