2015年5月31日日曜日

CRSマニアがガチで選んだCRS作品ランキングTop 30(10~1位)

さてさて、3回に渡り書いている企画『CRSマニアがガチで選んだCRS作品ランキングTop 30』もいよいよ10位から1位の発表となりました(30位から21位まではこちら20位から11位まではこちら)。ここからはホント『神作品』と言えるような作品ばかりになってると思います。作品のレビューにも熱が入ってきます!では、早速いってみたいと思います!



【10位】
Thee Infidels : Evilution(2013年)


これはもう文句なしの1枚でしょう。10位は、メロディックさ全開、激しさ全開のCRSチューン満載なThee Infidelsのデビューアルバム!1曲目のイントロから徐々に盛り上がって2曲目『Ego』で爆発させる感じがたまりません!3曲目の『Not My Life』なんてちょっと爽やかでホント大好きです。全体的にアングリーなんだけどメロディックさもあって、聴きやすいです。極めつけは8曲目の『Global Unity』でしょう。超人気CRSバンドのNight GauntsとThe Stupid Stupid Henchmenがボーカルで登場してくるんだから、これはもう完全にノックアウトです!素晴らしい1枚!

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【9位】
Positive Junk : Misanthropy(2014年)


2014年、CRSファン衝撃のデモ盤を発表。その後、満を持してリリースされたこのPositive Junkのデビューアルバムが9位!これが初期衝動というものなのだろう。ガツガツとしてて暴動感が凄く、迫力があり、まさに『Riot Ska』。ボーカルの力強い絶叫がたまらなく、Skaがここまで凶暴になるのだからやっぱりCRSっていう音楽は凄い。しかし全体的にメロディックに音作りされていてキャッチーさもあり、何気にDubの要素を取り入れたりしてる点は高く評価できる。CRSファンの心を鷲づかみにする罪な作品だ。ゲストとしてGang ControlとOfficer Downも参加!

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【8位】
Dead Rejects : This Is Killing Me(2014年)


上で紹介してきたThee InfidelsにしろPositive Junkにしろ、ここ最近出てきたCRSバンドは本当にレベルが高い。このバンドもまたそう感じられ、特にCRS作品作りへの情熱が強く感じられる素晴らしいバンドだ。8位は、3枚のEP制作を経てリリースされたDead Rejectsのデビューアルバム!CRS界のNo Use For A Name的作品とでも言おうか。Positive Junkの作品とは相対的でガツガツとしたサウンドではなく、哀愁さのある泣きメロ調のCRSサウンドなのが特徴と言える。5曲目の『Dying Days』や8曲目の『Nowhere Bound』など、つい聴き惚れてしまう哀愁スカチューンが多い。本作品はAtrocity Solutionも参加してて聴き応え十分!

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【7位】
Ghetto Blaster : Think For Yourself(2012年)


このバンドは今は解散してしまったが、センスが高かっただけに解散してしまったのが本当に残念でならない。彼らが残していった作品はいずれも秀逸だが、アルバムとして唯一制作されたこの作品をここにピックアップした。というわけで、7位はGhetto Blasterのデビューアルバム!この作品の完成度は高い。特徴的なのはボーカルCrowlyのキレのあるラップだが、バックで鳴る性急なスカのビートと吼えまくる他のボーカルたちがこの作品を最高に盛り上げている。3曲目の『Day of Defeat』なんてもう反則だ。ボーカルにC-Raveが乱入してきて強烈度は倍増してるんだから。それでいてゆったりしたチューンがある所も見せ所。7曲目の『We Don't Need You』以降の流れが神だと思うのは私だけでしょうか・・・。

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【6位】
Braindead : Weapons Of The Weak(2010年)


サウンドの作り込み方はもはや職人芸。Autonomadsみたいにアナーコ性に重きを置いたバンドは別として、CRSビート系のDubをやらせたら間違いなくこのバンドの右に出るものはいない。7位は、Braindeadのデビューアルバム!Braindeadは結成が2001年と割と古参のバンドなのだが、結成から10年近くのブランクを経てようやくリリースされたアルバムがこのアルバムであり、とてつもない重みがある。ボーカルの歌い方が男臭くて実にかっこよく、ヘヴィなリフを織り交ぜて繰り広げられるスカチューンは絶品物。それと、やっぱり妖しげなDubのサウンドには惹き込まれてしまう。全体的にどっしりしてて安定感のある素晴らしい作品だ。2ndアルバムの『Libertalia』も同じくらい素晴らしい作品!

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【5位】
Night Gaunts : Full Body Tourettes [pt 2](2011年)


個人的に、このバンドのサウンドを初めて聴いたときの衝撃は強かったわけだが、きっと他の人もそうだったはずだ。それぐらいの衝撃度がこの作品にある。5位は、パンチ力抜群なファンキーなサウンドを放つNight Gauntsのデビューアルバム!作品名の最後に「pt 2」と付いているが、「pt 1」は前作の2曲入りデモを表す(その2曲はこのアルバムに入っている)。Night GauntsのHPを見ると、Night Gauntsの音楽性は「sing-a-long ska-punky-hip-hop」と書かれており、まぁその通りパンキーでヒップホップの要素があるわけで、単にCRS作品と表現するのは失礼かもしれない。とにかく、ハイトーンボイス炸裂のファンキーなスカチューンが多くて楽しい1枚だ。2曲目の『Vicious Viles』の時点でノックアウトされますけどね(笑)。全てのCRSファン、いや、全てのSka Punkファンに捧げたい珠玉の1枚!

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【4位】
Atrocity Solution : Lost Remedies(2013年)


CRS史上、最も洗練された1枚と言えよう。作り込み度で言えば圧倒的に他の作品群を抜いており、完成度はかなり高い。4位は、Crustなサウンドが光るAtrocity Solutionの2ndアルバム!ピアノやバイオリン、ビオラの音を取り入れてクラシックな要素を混ぜ込んでおり、まさしく「芸術作品」と言える。2013年にリリースされた全パンク作品の中でも最も優秀な作品と評価する人が多いのも頷ける。ポップな要素はあまり無く、重厚感のある重いサウンドに仕上がったスカチューンが多く、そこに惹かれてしまうのがAtrocityサウンド。7曲目『Watch The World Burn』は、有名なスプリットアルバム『Track the Virus』に収録されているアコースティックのナンバーをエレクトリックバージョンで演奏したナンバーで、ここでもC-Raveが乱入して魅せてくれる。全体的にバランスが良く、見事な作品だ。

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【3位】
Leftöver Crack : Mediocre Generica(2001年)


ついに3位以下の発表となるが、ここに来て大御所Leftöver Crackが登場!実はLeftöver Crackの作品を選ぶ際にかなり迷った。LoCと言えば2ndアルバムの『Fuck World Trade』(飛行機が突っ込むジャケのやつ)が有名だが、ややCRSの要素が薄いと感じたのでこれは選ばなかった(もちろん内容的には素晴らしい作品なのだが)。LoCの別名The Crack Rock Steady 7としてリリースされたスプリットアルバム『Baby Jesus, Sliced Up In The Manger』は逆にCRSの要素が強くて素晴らしいのだが、ややイレギュラーでしかも入手困難な作品なのでこちらも選ばなかった。というわけで、LoCの作品の中で最も簡単にCRSな雰囲気を味わうことができるこのデビューアルバムをLoCの作品として選んだ。
前説が長くなってしまったが、本作品はCRSのパイオニアとしてのStzaの凄みが強く感じ取れる作品だ。「お前らよく聴け。これが本物のCRSだ!」と聞こえてきそうな怒りのCRSチューンで構成されており、絶対的なサウンドに仕上がっている。特に、Stzaの怒りの絶叫が炸裂するナンバー『Stop the Insanity』からの、カノン風の優しいインストを挟んで突如やってくる珠玉のスカチューン『Crack City Rockers』までの流れは神。とりあえずは3位という評価だが、いずれリリースされるであろう3rdアルバムへの期待も込めて3位に。

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【2位】
The Infested : Myths Lies And Hypocrites(2008年)


こちらもまた悩んだ。LoC以外の作品をLoCより上位にランクインさせていいものかと。でも、総合的に考えてこの作品はLoCの作品より上手を行ってるんじゃないかと・・・。邪悪度、パンチ度、作り込み度、ノリの良さ、あらゆる点でパーフェクトと言えるThe Infestedのデビューアルバムが2位!まぁ、聴けば誰もが納得できる1枚でしょう。ボーカルの強烈なバグボイスとクリーンなスカのカッティング、しかし突如切り替わるギターの歪みが絶妙にマッチしてて最高!とにかく良いんですよ。作品全体の疾走感とドタバタ感が良く、最高にノれる作品!

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【1位】
Choking Victim : No Gods / No Managers(1999年)


さて、ここまで発表してきた作品はいずれも素晴らしい作品ばかりだと自負しているが、おそらく『Crack Rock Steady』の世界にのめり込まなければ絶対に出会っていなかったであろう作品ばかりだと思う。そういう点で、自分はCRSという音楽に出会えたことが人生で最高の喜びである。そんなCRSの素晴らしさを教えてくれたこの作品を、やはり1位として崇めたい。
というわけで、ベタかもしれないが1位はChoking Victimのデビューアルバム!邪悪で攻撃的でポリティカルでパンチ力があって、一応Skaだからノれる要素もあって・・・CRSという音楽性がこの作品で完成されている。CRSの基準がこの作品にあるわけで、この作品を基準に他のCRSバンドが独自のサウンドを切り開いていったわけだから、これぞキング・オブ・CRS作品!Ska史上、最も罪な作品ともいえるのはないか。こんな音楽を作ってしまったChoking Victimはやっぱり偉大!




というわけで、私CRSマニアがガチで選んだCRS作品ランキングTop 30はこのようになりました。これからCRSシーンに入門される方などがいらしたらぜひ参考にして見て下さい。あくまで私の作ったランキングであり、人が違えばまたランキングも変わってくるでしょう。なので他の人のランキングも見てみたいものです。また、今回発表した作品以外にも良いCRS作品はたくさんあるので、ぜひ他の作品も聴き込んでみて貰いたいです。

ちなみに今回の企画は、CRSがもっと広まればいいなという思いで書いていました。どうかCRSが広まりますように!!では。

2 件のコメント:

  1. Top 30楽しませてもらいました。
    positive junk、Infidels、atrocity aolution、dead rejectsと
    ここ数年あたりが多いですよね!

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    1. コメントありがとうございます!
      最近のCRSバンドはレベルが高いですよね。CRSシーンてCRSの信者によって形成されたようなシーンだから彼らにはハッキリとした共通意識があり、そこでグローバルなユニティが形成され、互いを意識し合うことでサウンドが進化を遂げるんじゃないかと思います。新しいCRSバンドも次々と生まれてるようですし、まだまだ進化するかもしれません!

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