2014年8月31日日曜日
新作情報 [No Cops For Miles - It Doesn't Matter EP]
No Cops For Miles が新しいEPをリリース!
前作のアルバム Options から実に4年ぶりの新譜リリースとなる。
今回、なぜかそのアルバムから2曲が今回のEPにも収録されている。シングルカット的な感じ?
全体的にアコースティックな曲が多く、少々大人しめ。まぁ、最近の彼らの傾向が出てる作品ではある。
ただ、6曲目の Cho Loco と Forty Ounces とのフィーチャリング曲だけはガチ!イカれてる!
自分としては、このバンドは初期の作品 A New Diction EP のインパクトが強すぎて、あのノイジーなサウンドかつ感情むき出しに叫ぶ感じが最高にたまらなかったわけで、Crack Rock Steady にどハマりするきっかけとなったバンドでもあるのです。
最近の彼らの活動は少し迷走ぎみのような気もするが、今回のEPリリースは「No Cops For Miles はまだ生きてるぜ!これからも音楽を続けていくぜ!」という、彼らの意思表明が出てるような気もします。
2014年7月26日土曜日
V/Aもの その⑩
またまたCRSな内容のコンピがリリースされたので紹介します。その名も『D.I.Y. In the Summer Time』!
参加バンドは Mad Conductor、Dead Rejects、Ghetto Blaster、The Stupid Stupid Henchmen、Anti-Venöm、Night Gaunts、Atrocity Solution など、超激ヤバな顔ぶれ!
トップバッターを飾るのは、今CRSファンの間で話題沸騰中の Positive Junk!超クラストなナンバーをぶちかましています!のっけからヤバい!
新しい顔ぶれもちらほら見られ、彼らも負けていない。今は解散してしまった Ghetto Blaster のメンバーが現在進行形でやっているバンド Panama Red や Big Brother も登場しており、注目!The Rotten Blue Menace や The Insomniac Collective、Asian Terrör なども良い!
今回のコンピをリリースしたのは、フライヤーやバンドのロゴデザインなどを手がけているアメリカの DIY or DIE Graphics というDIYレーベルだ。今回のコンピで得た利益はマンチェスターの狩猟反対団体に寄付されるそうだ。
これまでにも数多くのCRS系コンピがリリースされたが、今回のコンピが今までで一番熱い内容になっているような気がしてなりません!聴けばこの夏をさらに暑くすること間違い無し!ちなみにこのコンピがリリースされたときは29曲しか入っていなかったが、今は31曲に増えている。今後も増えていくかもしれないので見逃さないようにせねば!
(追記)
bandcampでダウンロードした音楽フォルダがうまく解凍できない場合は、フォルダ名を一旦変えて短くしてやるとうまく解凍できるみたいです。
2014年7月6日日曜日
新作情報 [Dead Rejects - This Is Killing Me]
Dead Rejects の1stアルバム『This Is Killing Me』がリリースされた。
このアルバムはアメリカの有名パンクニュースサイト Dying Scene でも取り上げられ、「間違いなく今年のTop10に入るアルバム」と言わしめた。
そもそも本作品は、CRSファンの絶大な支援により成り立っている。
Dead Rejects は2012年のデビュー時から世界中のCRSファンに注目され、アルバムのリリースが期待されていた。しかし資金難の状態にあったことから Indiegogo キャンペーン でアルバム制作資金を募ったところ、多くのCRSファンが資金を援助し、アルバム制作にこぎつけることができた。中には高額援助する人が多くいたが、そのほとんどが日本人だったらしい(Shane談)。
そういうわけで、このアルバムにはCRSファンの熱い期待と、Dead Rejects の全精力が込められており、その結果、素晴らしいアルバムが仕上がった。当然のごとく Crack Rock Steady な作品となっているわけだが、どこか甘く湿っぽい香りが漂ってくるスカサウンドは唯一無二。Atrocity Solution もボーカル参加しており、文句の付けようが無い!
とりあえず現在のところはデジタル音源のみのリリースになっており、Bandcamp にてダウンロードできる。CDは後にリリースされる模様。まずはデジタル音源を入手して、Dead Rejects サウンドを体感すべし!大音量で鳴らすことをオススメします!
<Bandcamp>
deadrejectsnj.bandcamp.com/(現在ダウンロードは有料。と言ってもたった1ドル。)
riotskarecords.bandcamp.com/(現在フリーダウンロード可)
2014年6月29日日曜日
#89 Black Star Dub Collective
前回紹介したバンド Autonomads とぜひセットで覚えて貰いたく、このバンドを取り上げてみた。
Black Star Dub Collective はイギリス・マンチェスターの Dub/Reggae バンドで、Autonomads とは兄弟のようなバンドだ。CRSの要素はかなり薄いが、彼らのスタイルが面白く、CRSファンでも十分楽しめるサウンドを鳴らしてるバンドだと思うので本ブログで紹介させて貰う。
Black Star Dub Collective は2009年、サウンドシステム(野外ダンスパーティを提供する移動式の音響設備)文化を愛し、Dub/Reggae/Roots/Dancehall の音楽を愛して病まない精鋭たちにより結成された。その音楽を愛する者なら誰でもバンドに参加できるのだろうか、バンドのラインナップは現在進行形で雪だるま式に増大している。そのため、下記のメンバー一覧に示すようにラインナップが豊富で、ブルーシート担当という謎のメンバーまでいる(笑)。バンド名に「Dub Collective」と付いてるぐらいなので彼らは Dub 集団であり、それにパンクテイストな味付けをしたサウンドを鳴らしている。彼らの目的は次世代の Dub/Reggae サウンドを作り上げることのようだ。
2011年に Autonomads とのスプリットでリリースしたアルバム From Rusholme With Dub は双方のDub魂が燃えたぎった作品になっており、要チェックだ。つい先日も新譜 Vampire をリリースしており、サウンドに磨きがかかっている。今後の活動を注目して見ていきたいところ。
話は変わるが、先日、Pumpkin Records の創始者が誰なのか気になって調べてみたら、The Something Somethings のギタリスト Matt とドラマー Bo であることがわかった。この2人は現在、Black Star Dub Collective のメンバーになっている。Pumpkin Records はトリッキーなバンドを多く排出しているが、素晴らしい音楽レーベルを立ち上げてくれた2人に敬意をはらい閉めたいと思う。
国:
イギリス
メンバー:
Mike - ボーカル
Mozza - サブ・ベース
Perkins - ギター
Matt - ギター、プロダクション
Bo - ドラム、パーカッション
Johno- キーボード、オルガン、メロディカ、ボーカル
Gary T- スペースエコー、サンプル
Beanie - キーボード、ハーモニー、アルトサックス
OL- パーカッション、ドラム
Jimmy Dread- トロンボーン
Boonie - メロディカ
Carly Jan - ボーカル
Marios - ライブサウンド
Luke BD7- ライブサウンド
Herbal - ブルーシート
Kenny - リミックス
Janine- ボーカル
Joe Yorke- ボーカル、口笛
Alejandro- ソプラノサックス
活動期間:
2009年~
作品:
2011 - From Rusholme With Dub(Autonomads とのスプリット・アルバム)
2013 - 99% Uprising EP
2014 - Vampire EP
リンク:
ホームページ
bandcamp
2014年6月22日日曜日
#88 Autonomads
Autonomads はイギリス・マンチェスターの男女混成5人組 Dub/Anarcho/Punk/Ska/CRSバンド。どちらかと言うと、Dub Punk ファンや Anarcho Punk ファンからの支持が厚いようだ。かと言ってCRSの要素も感じられる本バンドは、CRSファンも必聴!とこれだけは私が満を持して言いたい。
彼らのサウンドを一言で言い表せば「虚無感」ということになる。それは彼らのアートワークを見ても感じ取ることができる。
退廃した街の真ん中でガスマスクを被り座禅を組む僧侶・・・なんとも異様で虚しい感じが伝わってくるジャケットの1stアルバム No Mans Land だが、サウンドもやっぱり虚無的で、聴いてるとどうしようもなくやるせない憂鬱な気分にさせられるかもしれない。Dub や Ska のテクニックを駆使してそういった世界観が作り出されてるわけで、特異なサウンドと言える。もちろん、ボーカルの潰れた声によってCRS感が出ていることも外せない。
しかし、サックスのねっとりとした音色やメロディカの哀愁ある音色、そして女性ボーカルの美しいコーラスがまた魅惑的なサウンドを醸し出しているのも特記事項だ。2ndアルバムの One Day This Will All Be Gone?.?.?. EVERYTHING NOW! では特にそれが強く出ている。このバンドはこういう美メロ的な要素もあるので、本当に特異なバンドだと思う。1stアルバム、2ndアルバムともにCDが売り出されているので、ぜひとも買って聴いてもらいたいCRSマニア激推薦バンドです。Pumpkin Records や bigcartel から購入可能だ。
国:
イギリス
メンバー:
Robbie Wild - ギター、ボーカル
Porl - ドラム、ボーカル
Ehliot - ベース
Perkie - キーボード、メロディカ(ピアニカ)、ボーカル
Eeyun - ギター、ボーカル
活動期間:
2007年~
作品:
2008 - No Mans Land(2013年に再発)
2011 - From Rusholme With Dub(Blackstar Dub Collective とのスプリット・アルバム)
2014 - One Day This Will All Be Gone?.?.?. EVERYTHING NOW!
リンク:
2014年6月1日日曜日
Crack Rock Steady シーンまとめ
別サイトにて Crack Rock Steady シーンをまとめました。
Crack Rock Steady の音楽性や代表的なCRSバンドなどについて簡単に知ることができると思います。良かったら見て下さい。
【中毒性が高い!】過激なスカバンドが集まるCrack Rock Steadyシーン【SKA】 - NAVER まとめ
2014年5月11日日曜日
#87 Atterkop
U.K.を代表するCRSレーベル Riot Ska Records の設立者でありながら、これまで Offbeat Heroes や Private Gain といったCRSバンドでフロントマンを務めてきたミスター・ライオット・スカの Chris が、2012年の秋頃から新しいバンドをやっている。
それが今回紹介するこのバンド、Atterkop だ。
(つーわけで、Private Gain は現在解散しています。)
Atterkop のことは前にもチラッと言ったことあるが、この度デビューEPがリリースされてようやく彼らの全容が見えてきたので、今回正式に紹介します。
今度の彼らのスタイルは、「CRS×Dub(ダブ)」!
ダブと言えばレゲェにエコーやリバーブなどのエフェクトを過剰に施した音楽のことであり、少し幻想的なサウンドになっているのが特徴と言える。
これまで紹介してきたCRSバンドの中でも Braindead がダブを巧みに操ってCRSの新たな境地を生み出してきた。ヨーロッパの方ではダブを取り入れたCRSバンドがいくつか出始めているので、今後注目していきたいスタイルでもある。Crack Rock Steady ならぬ、「Crack Dub」という新たなジャンルを確立させても良いかもしれない。(笑)
というわけで、Atterkop がヘヴィ・ダブ・パンク・バンドと銘打って張り切っているのだが、先日満を持してリリースした デビューEP はダブ色が若干薄い(笑)。
期待したほどダブの要素が入ってないが、1曲目からCRSファン好みのライオット・スカなナンバーでブッ飛ばしてるので決して悪くは無い!そんなデビューEPは6曲入りで、CDでリリースされているので気になる人は買っちゃって下さい。bandcamp 他、Riot Ska Records や Pumpkin Records から買えます。ちゃっかりミュージックビデオも制作されてるので下に貼っておきます。
メンバー:
Chris - ボーカル
Upsettah - ギター
Steen - ベース
Luke - ドラム
国:
イギリス
活動期間:
2012年~
作品:
2014 - Atterkop EP
リンク:
bandcamp
2014年5月4日日曜日
#86 The Shit Kickers
先日の Corporation の 新譜リリース に、Corporation を前から聴いていたコアなCRSファンはきっと舞い上がったことでしょう。今回のCRSバンド紹介は、そんな Corporation 好きへの朗報になるかと思います(もし知ってたらごめんなさい)。
The Shit Kickers は、Corporation が結成される前に Corporation のメンバーである Ian(Corporation では !an と名乗っている)と Derek が在籍していたバンド。つまり、Corporation の前身バンドである。
メインボーカルを務めていたのはやっぱり我らが Ian。
この頃からスカを混ぜ込んだCRS系のサウンドを演奏しているが、そこまでヘヴィでダークな雰囲気は無く、キャッチーで聴きやすさがある。Corporation で出しているような過度なスクリームも少なく、この頃はまだCRSバンドの風格が出ていないように感じられる。
どちらかと言うと、80年代USハードコアを思わせるような熱気ぷんぷんの熱いハードコアをメインで演奏しているので、そちらのほうを楽しむつもりで聴いてみると良いかもしれない。Derek のドラムさばきが圧巻なので、そちらにも注目して聴いてもらいたい。
肝心の音源は、彼らのベスト盤 The Greatest Hits が Unknown Records Free Section にアップされています。他にアルバムが存在するのかどうかは分かりません。(笑)
今回 The Shit Kickers について調べるにあたり、 The Shit Kickers の情報がほとんど得られませんでした。彼らの音源も Unknown Records Free Section に何気なくアップされてるのをたまたま見つけただけだったので。しかし百聞は一見にしかず。仕上がりは結構良いのでぜひ聴いてみてください。
国:
カナダ
メンバー:
Ian - ボーカル、ベース
Dan - ギター
? - ギター
Derek - ドラム
活動期間:
?
作品:
2005 - The Greatest Hits
2014年4月27日日曜日
新作情報 [Corporation - Shadows Of The Corporation]
Corporation のニューアルバム『Shadows Of The Corporation』が先日、Unknown Records Free Section にてリリースされた。(デジタルでのリリース。フィジカルのリリースは未定。)
Corporation と言えば、カナダのCRSシーンの絶対的存在とも言える人気のCRSバンド。2006年に結成して以降アルバムを4枚(そのうちスプリット1枚)リリースしているが、これからと言う2010年に解散してしまう。
その後、メインボーカルだった !an は Ghetto Blaster にメンバー入りするなど、メンバー全員がそれぞれ別のバンドで活動し始める。(Ghetto Blaster も現在は解散。)
そんな Corporation が何か忘れ物を取りに来たかのように2013年に復活を成し遂げ、再結成ツアーなどを決行するなど、久々に暴れている。
今回は再結成以降に作られた音源が詰まったアルバムになっている。ゴリゴリのCRSサウンドは健在で、!an の絶叫ボーカルは相変わらずお手の物。しかしホーンやキーボードを使うなどメロディアス感は増しており、過去の作品に比べてグッとクオリティが上がっているのは確かだ。
彼らこそ、カナダの絶対的CRSバンドであることに間違いは無い。しかし残念ながら、アルバムリリースは今回限りとのこと。しばらくしたら Corporation は再び解散して、メンバーはまたそれぞれ違う道を歩んでいくはずだ。そんな意味でも、Corporation 最後のアルバムをとくと聴いてもらいたい。
2014年4月6日日曜日
サプライズなニュース
おかげさまで、当ブログを立ち上げてから今月1日でちょうど2年が経った。
このブログを立ち上げた頃はCRSブームの真っ只中にあったと思うが、未だにCRSをフォローするバンドが世界各地で増殖されており、改めて Choking Victim の偉大さを思い知らされている。今年は Leftöver Crack の新譜リリースが囁かれており、今後もCRSシーンが面白くなりそうで仕方が無いのだが、先日、シーンにちょっとした事件が起きたのです。
それは、Tent City Records の音源が Unknown Records 公式セクション からデジタル版で再リリースされたこと。
Unknown Records と言えばカナダのまだ新しいDIYパンク/スカ・レーベルで、今や世界中の Crack Rock Steady な音源が集まるCRSの総本山とも言えるレーベルでしょう。(Unknown Records フリーセクション)
一方、Tent City Records と言えば、Choking Victim の元ドラマーでありその後 INDK や American Distress、Public Serpents といったパンクバンドで活躍してきた Skwert がオーナーを務めるパンクレーベルである。Choking Victim の記念すべき最初の音源 Crack Rock Steady Demo(1992年)をリリースした元祖CRSレーベルであり、Atrocity Solution などの次世代バンドの音源も手がけてきた。しかし最近は音沙汰が無く、ホームページに限っては2年ほど前から見れなくなっていたので廃業したのでは無いかと自分は勝手に思っていた。
そんなときに Tent City Records の音源が Unknown Records から再リリースされるという情報を聞いたので超びっくり。Choking Victim の音源が bandcamp で聴けるようになるとは誰が思っていたことでしょう。Crack Rock Steady Demo に至っては現在入手困難なレア音源であるため、それがダウンロードして聴けるようになったのだから本当に凄いことです。
今回再リリースされた作品は12作品。CRSファンならすでに持っている作品も多いだろうが、まだ聴いたことがない Tent City Records の作品があるならここで聴くべし!
このブログを立ち上げた頃はCRSブームの真っ只中にあったと思うが、未だにCRSをフォローするバンドが世界各地で増殖されており、改めて Choking Victim の偉大さを思い知らされている。今年は Leftöver Crack の新譜リリースが囁かれており、今後もCRSシーンが面白くなりそうで仕方が無いのだが、先日、シーンにちょっとした事件が起きたのです。
それは、Tent City Records の音源が Unknown Records 公式セクション からデジタル版で再リリースされたこと。
Unknown Records と言えばカナダのまだ新しいDIYパンク/スカ・レーベルで、今や世界中の Crack Rock Steady な音源が集まるCRSの総本山とも言えるレーベルでしょう。(Unknown Records フリーセクション)
一方、Tent City Records と言えば、Choking Victim の元ドラマーでありその後 INDK や American Distress、Public Serpents といったパンクバンドで活躍してきた Skwert がオーナーを務めるパンクレーベルである。Choking Victim の記念すべき最初の音源 Crack Rock Steady Demo(1992年)をリリースした元祖CRSレーベルであり、Atrocity Solution などの次世代バンドの音源も手がけてきた。しかし最近は音沙汰が無く、ホームページに限っては2年ほど前から見れなくなっていたので廃業したのでは無いかと自分は勝手に思っていた。
そんなときに Tent City Records の音源が Unknown Records から再リリースされるという情報を聞いたので超びっくり。Choking Victim の音源が bandcamp で聴けるようになるとは誰が思っていたことでしょう。Crack Rock Steady Demo に至っては現在入手困難なレア音源であるため、それがダウンロードして聴けるようになったのだから本当に凄いことです。
今回再リリースされた作品は12作品。CRSファンならすでに持っている作品も多いだろうが、まだ聴いたことがない Tent City Records の作品があるならここで聴くべし!
2014年3月23日日曜日
新作情報 [Gang Control - Keep the PMA]
この前告知していた Gang Control の新譜『Keep the PMA EP』が Riot Bike Records の bandcamp で公開されたようなので貼っておきます。フリーダウンロードできます。
Riot Bike Records ってまた凄い名前のレーベルですね(笑)。どうやらドイツのまだ新しいレーベルらしく、通販もやっている。今回の新譜もアナログ盤で売り出されているが、購入の際はドイツ語を解読しなければならないので少々ハードルがお高め。(しかし注文された猛者を私は知っています。)
はっきり言って今作品は最高です。前作 Restrained By Liberty に比べてかなり落ち着いたサウンドになっているものの、ノリの良さは確実にアップ。これは聴くと踊りたくなりますよ~。Unknown Records Free Section でもフリーダウンロード可能なので、お好きな所からどうぞ!
2014年3月15日土曜日
新作情報 [Morning Glory - War Psalms]
今月4日、Morning Glory(フロントマン:Ezra)のニューアルバム『War Psalms』がリリースされた。タイトルを日本語に訳すと『戦争賛美歌』。前作『Poets Were My Heroes』と同様、Fat Wreck Chords からのリリースとなっている。すっかりFATファミリーの一員となった Morning Glory だが、いつの日や来日することもちょっぴり期待できそう!?
さっそく、CDを購入して聴いてみたのでレビューします。
ハードコア感やスカコア感はほとんど無く、全体的にポップで、ピアノやバイオリンを壮大に取り入れたりしてるのでクラシカルな部分もあり、今回もFAT系のサウンドらしからぬ明るいロック・サウンドに仕上がっている。「Gimme Heroin(ヘロインくれよ)」なんて歌ってた時代はもうずっと前の過去のことであり、もはや Crack Rock Steady の跡形はすっかり無くなっていると言って良いでしょう。
Morning Glory は前作あたりからガラリとスタイルが変わってしまってるもんで、昔から Morning Glory を聴いてる人からすれば「Morning Glory 変わったな」と思わざるを得ないでしょう。でも、今のサウンドはミュージシャン Ezra が導き出したロックに対する新しいアンサーなのです。
Ezra はもともと職人気質の強いミュージシャン。Morning Glory の初期の伝説的アルバム『This Is No Time Ta Sleep』がそれを物語っている。Ezra はそのアルバムで、ロックに革命を起こすべくプログレ的に新しいサウンドを構築し、ボーカルにゲストを登場させる以外はたった一人でアルバムを作り上げて(演奏も全て一人で行い)、ロックの新しい形を模索してきた。それが Ezra という男なのだ。だから今の Ezra は決して Crack Rock Steady を手放しているわけでは無い。これは Ezra の新たな挑戦と見るべきでしょう。
本作品は決して Crack Rock Steady ファンをがっかりさせるものでは無いと思います。むしろ美しく壮大な内容に仕上がった本作品を称えるべきでしょう。ロックへの飽く無き探求を続ける真のロッカー、Ezraの情熱溢れるサウンドを今すぐ聴くべし!!
購入先:
Fat Wreck Chords
amazon.co.jp
2014年3月9日日曜日
#85 Gang Control
北欧のかっけー奴らを紹介します。
ヘヴィメタルが蔓延してる北欧において、メタルなサウンドを取り入れるでもなく、割と正統派のがっちりとした Crack Rcok Steady を鳴らしているバンドがいる。その名も Gang Control!
Gang Control はスウェーデン出身のCRSバンド。バンド名はおそらく Leftöver Crack(正確には Morning Glory)の名曲『Gang Control』から頂戴したのでしょう。これだけでも Crack Rock Steady の影響を受けてるバンドだってことがわかる。でも全く同じ名前のパンク・バンドがアメリカにもいたりする。そっちのほうは Leftöver Crack 好きと公言してる割にはサウンドにスカが入ってないっていう(笑)。
2012年にリリースしたアルバム Restrained By Liberty は中々の仕上がり具合。全体的にメロディックで聴きやすく、それでいて Crack ボイスが効いてるからサタニック感があり、思わずニヤけてしまう。良い Crack Rock Steady を聴かせてくれます。音源は bandcamp でフリーダウンロード可能。1曲目と2曲目が同じ曲かと思ってしまうかもしれないが、違う曲なのでご注意を(笑)。ちゃっかりミュージック・ビデオも何本か制作しています。下に貼っておくので見てみてください。
そんな彼らは今月早々、新譜をリリースしている。Youtube で公開されてたので聴いてみたが、もはやベテランかと思ってしまうような落ち着いた Crack Rock Steady サウンドになっている(ちょっぴりRancidっぽさもあり?)。とりあえず6曲入りのアナログEPでのリリースとなっているが、そのうち bandcamp でも公開されるはずなのでしばしお待ちを!
国:
スウェーデン
メンバー:
Sakke Sexton - ギター、リードボーカル
Damp-Tommy - ギター、ボーカル
FatPat - ベース、ボーカル
Olsson - ドラム
活動期間:
2008年~
作品:
2008 - Another Day In Paradise
2012 - Restrained By Liberty
2014 - Keep the PMA
リンク:
myspace
2014年3月2日日曜日
#84 Po-Lice
読み方は「ポ・ライス」?
Liceはシラミ、寄生虫のことだが、Policeとかかってて警察を皮肉ってるのかなと勝手に推測。アンチ・ポリスは Crack Rock Steady の基本姿勢ですからね。
さて、Po-lice はイギリス・サマセット出身の4人組CRSバンド。自分はこのバンドを Riot Ska Records のサンプラー2011 で知った。カオティック・スカコアを売りにしてるバンドだったが、まさにその通り。O.F.C. や Blame The Name 寄りの(耳を塞ぎたくなるような)ギャーギャーわめく強烈なクラック・ロック・ステディ・サウンドをぶちかましている。
音源を入手するには Po-Lice の bandcamp や、上記の作品のように Riot Ska Records からリリースされているコンピを細かく漁っていくしか手は無さそう。一応 ReverbNation というサイトで全音源を視聴できます。
今回このバンドを紹介しようと思い、数ヶ月前から情報収集してた矢先、Po-LiceはFacebookでバンドの休止を発表してしまいました。ウプス・・・。
しかし、次なるバンドはすでに決まっており、Regulator Of A Inactive Mind というアコースティック・スカコア・バンドが結成されていて音源も公開されている。Po-Lice のサウンドとは正反対のスッキリしたさわやかサウンドになっていました。しかし Beng Beng Cocktail を彷彿とさせるダークな部分もあり、これは期待できます。ReverbNation で視聴・ダウンロードできます。The Stupid Stupid Henchmen のカバー曲もありました。
Po-Liceについては、CRSバンドの中でも特にマニアックなバンドなので話題に上がることは少ないでしょうが、こんなバンドがいたということだけでも知ってもらえれば・・・。
国:
イギリス
メンバー:
Phil - ボーカル、ギター
JC - ギター、ボーカル
Harris - ベース、ボーカル
Trent - ドラム
活動期間:
2008年~
作品:
2010 - Chewing Cous Cous EP
リンク:
myspace
ReverbNation
2014年2月9日日曜日
新作情報 [Beng Beng Goes Electric - Beng Beng Goes ElectriK]
Beng Beng Cocktail が解散して約半年、ファンに朗報のアルバムが先日リリースされました。サイドプロジェクトバンド Beng Beng Goes Electric の1stアルバムが bandcamp でリリースされたのです!
エレクトリック版BBCともいえる Beng Beng Goes Electric の曲はこれまでコンピレーションアルバムなどでしか聴けなかったが、それらが1つのアルバムにまとめられてリリースされたので嬉しい限りだ。
このアルバムには Skapsom や The Enforcers(Skalが昔結成してたスカパンクバンド)時代に作られた曲も入っている。2曲目や3曲目がそうで、2曲目は2004年に作られた曲らしい。全然古臭さを感じさせないどころか、近未来的なスカパンクサウンドが感じられ、やっぱこの人たちセンスあるわと思わせてくれる。5曲目の躍動感とキレの良さはヤバい!CRSファン御用達のスプリット・アルバム『Track the Virus』でお馴染みの曲『DIY』も入っていて、全てが熱い!
しかし、Beng Beng Goes Electric としてはこれが最初で最後のアルバムになるわけで、10曲目の『This is the end - Thanx for everything』は、ファンに対するメッセージソングとなっている。この曲のタイトル見るだけで泣きそうになるのは私だけでしょうか。。。
でもいつまでも泣き言を言ってられないわけで、11曲目の曲は次に結成されるプロジェクトのデモソングとなっている。1つの時代が終わってしまうが、必ず新しい時代もやって来るんだなという希望が湧いてきます。次はどんなプロジェクトが結成されるのやら、本当に楽しみです!
2014年2月1日土曜日
V/Aもの その⑨
現在のアンダーグラウンド・パンク/スカ・シーンで主要な音楽レーベルの1つとなっている Demonic Records より、コンピアルバム Anti-Injustice シリーズの第3弾がリリースされました!今回は The Sounds Of Evil っていうタイトルが付いてます。「悪のサウンド」って(笑)
今回もいいバンドが揃ってます!
34組のアンダーグラウンド系パンク/ハードコア/スカ/CRSバンドが参加し、怒涛の34曲収録!!普通のヒップ・ホップグループも参加してたりします(笑)
特筆すべきバンドは Dead Rejects、Atrocity Solution、Thee Infidels、No Cops For Miles、Mad conductor、The Stupid Stupid Hehnchmen あたりでしょう。1度聴いたことのあるような曲ばかりだけど、改めて聴いてもやっぱりゾクゾクします!
ただ、新生のCRSバンドたちも頑張ってますよ。
The Worst(12曲目)、Askultra(13曲目)、Noise Complaint(20曲目)、Dead Work(23曲目)、Forty Ounces(26曲目)に注目!いいCRSサウンド鳴らしてます!個人的には29曲目の Bujie & The Highrise が超ツボです。頼むから聴いて!(笑)
しかし、ここ数年のCRSシーンは物凄く進化してるような気がします。去年はいい作品が多くて豊作の年だったけど、今年もCRSは進化しそう!Global Unity!
あ、そうそう。今回の作品ももちろんタダです!でも「この作品はいい!」と思った人は寄付してあげましょう!
2014年1月26日日曜日
#83 Mediatrocity
Media(メディア)+ Atrocity(残虐行為)で Mediatrocity。ひどい報道ばかりしてる今のメディアを皮肉ったバンド名なのでしょうか。
2008年にバンド結成し、2009年にEPを1枚リリースした後、2010年にアルバム Your Destruction Will Not Be Televised をリリース。直訳すると”あなたの破壊行動は決して報道されない”っていうこのタイトルも、なんだかメディアを皮肉っているように聞こえますね。徹底的にメディアを叩くポリティカルな姿勢、パンクですねぇ。
このアルバムがまた傑作で、メロディカル・スカとでも言えるようなポップなリフに乗せてボーカルが Crack Rock Steady ボイスで歌っている。ここぞというときに力強く叫ぶ様がキマっている。とにかく全体的にキャッチーで、聴くと絶対にハマってしまう!これはCRSの隠れた名盤だと思います!(CDは売られてないが iTunes や amazon でダウンロード購入可能)
このアルバムがリリースされた直後にドラマーが脱退してバンドは解散してしまう。それゆえ、バンドの活動期間はわずか2年たらずで、情報も少ないためあまり知られていないレアなCRSバンドとなっている。アルバムの出来の良さと言い、もっと広く知られていいバンドだ。今も活動していたら Riot Ska Records とかに勧誘されてもっと売れただろうなぁ。
現在、メンバーの一部は Chairmen Of The Bored という名のポップ・パンク・バンドをやっている。スカ色が一切無いのが残念!!
国:
イギリス
メンバー:
Dan - ボーカル
Beard - ギター
James - ベース
Sim - ドラム
活動期間:
2008年~2010年
作品:
2009 - Mediatrocity EP
2010 - Your Destruction Will Not Be Televised
リンク:
myspace
bandcamp
bigcartel
iTunes
amazon(ダウンロード購入のみ)
2014年1月19日日曜日
Dead Rejects が Indiegogo キャンペーン実施中!
前回書いたように、Dead Rejects は現在 Indiegogo で資金調達キャンペーンをやっている。トータルで$2,500の支援金を募っていて、集まった支援金は全てアルバム制作のために使われる。Atrocity Solution のときと同様、アルバムが完成するといち早く支援者に届けられる。また、投資額に応じて色々な特典が付いてくる。
今回の内容はこんな感じ。
$5:デジタル音源
$12:デジタル+CD
$15:デジタル+CD+パッチ
$20:デジタル+CD+パッチ+ボタン
$25:デジタル+CD+パッチ+ボタン+Tシャツ
$35:上の商品全部+ポスター
$50:上の商品全部+自分の名前がbandcampやアルバムジャケに載る
$75:上の商品全部+過去にリリースした3作品のCD+お礼のカード
$100:上の商品全部+デモ曲などが入ったDIY CD
どんなアルバムが出来るかはまだ不明だが、これまでの作品を聴いてれば絶対いいアルバムを作るに決まってるでしょう!第一、Atrocity Solution のときよりも目標金額が高いし(笑)。ちなみにTシャツのデザインは Atrocity Solution のLukeが手がけているらしい。
Dead Rejects を支援したいと思っている方は参加してみては!?キャンペーンは2月25日までです。
※やり方が分からない方は こちらのサイト を参考にしてみてください。詳しく書かれています。なお、金額を入力するときに日本への送料$8を追加して入力する必要があるのでお忘れなく!($100の商品は送料$9必要です。)
#82 Dead Rejects
お待たせしました。約4ヶ月ぶりのバンド紹介になります。
Dead Rejects はアメリカのジャージーシティ(ニュージャージー州)出身のCRSバンド。ゆったりした甘いスカと性急でアングリーなハードコアのコントラストが強く、それでいてキャッチーなCRSサウンドが魅力的で、CRSファンの間では1年半程前から話題になっているバンドだ。
Dead Rejects はもともと Shane によるソロバンドとして始まり、Adam の手助けにより作品作りを行っていた。2012年4月、デビュー作となる6曲入りEP Sleeping Is For Suckers. を bandcamp でリリースしたところ、「これは傑作だ!」と口コミで話題になり、わずか10日で1,500回も再生されるという反響ぶり。(Night Gaunts が Facebook でこの作品を紹介した影響が大きかったようだが。)
その後、2枚目、3枚目とEPをリリースし、毎回良質なCRSサウンドを作り上げてくる Dead Rejects に対してファンからは「アルバムを制作するべきだ」との声が挙がっていた。CDでのリリースが期待されたが、全てのEPを無料配信することにこだわっていた彼らにアルバムを制作する資金は無かった。
ちょうどその頃 Atrocity Solution が Indiegogo で資金調達キャンペーンをやっていて、見事必要な資金を獲得したのを見て火が付いたのだろう。ファンの後押しもあって、Atrocity Solution に続けとばかりに昨年12月、Dead Rejects が資金調達キャンペーンに乗り出す。そんなわけで現在、Dead Rejects は Indiegogo で資金調達キャンペーンをやっているのです。
余談だが、これまでリリースした3作品にはどれもコーヒー入りマグカップが描かれている。これは Shane がコーヒー好きなため。ずっと前に Shane は Facebook でこんなことをつぶやいていた。「俺は Crack(コカイン)をやらないけど、Coffee を飲むのは好きだ。だから Coffee Rock Steady ってのはどうかな(笑)」と。
世界で唯一の Coffee Rock Steady バンド Dead Rejects、Atrocity Solution に続き資金調達を成功させられるだろうか!?今彼らはCRSバンドとしての真価が問われているように思います。長くなったのでキャンペーンの詳細は次回に持ち越したいと思います。
国:
アメリカ
メンバー:
Shane Sparacello - ボーカル、ギター
Adam Cichocki - ドラム、キーボード
Joey Dwyer - ベース
活動期間:
2012年?~
作品:
2012 - Sleeping Is For Suckers.
2012 - Screaming By Myself
2013 - Positively Depressing
2014年1月16日木曜日
クラウドファンディングで地下音楽バンドを支援するという手法
それは昨年6月のこと。
Now We need YOUR help!!!
アメリカの地下パンク/スカ・シーンで人気のある Crack Rock Steady バンド Atrocity Solution がインターネット上でこう呼びかけ、アルバム制作のための資金調達キャンペーンを開始した。Indiegogo というクラウドファンディングサイトを利用してのことだった。アルバムを作ろうにもお金が無かった彼らは、なんとしても2ヶ月で $2,000 (約20万円)調達する必要があった。
クラウドファンディングについて知らない人のために説明しておくと、クラウドファンディングとは主にインターネット上で不特定多数の人から資金を募る事を言い、今注目されている資金調達の手法だ。
Atrocity Solution は Indiegogo で、投資してくれた支援者にいち早くアルバムを提供するほか、投資額に応じて特別な商品を付けることを約束した。例えば投資額が$25ならオリジナルTシャツが付き、$35ならオリジナルポスターが付くというものだった。
Atrocity Solution の大ファンだった自分もこのキャンペーンに参加し、思い切って $60 (発送代を含めて $70 )投資した。これは自分にとって初めてのクラウドファンディングへの参加でもあった。
その後 Atrocity Solution は多くの支援者に支えられて $2,000 の資金調達に成功し、レコーディングを行い、12月、ようやくアルバムのリリースにこぎつけた。
このアルバムがまた凄く、クラシックな音楽を取り入れた大迫力のパンク/スカ・サウンドになっていて、聴いた人からは賞賛の嵐。世界最大のパンク商品通販サイト Interpunk でランキング上位に入るほどの傑作になった。(このアルバムは bandcamp で全曲視聴可能だ。)
このような快挙を成し遂げたことは、投資した支援者にとっては非常に投資した甲斐があるというもの。先日、自分のもとに Atrocity Solution からアルバムと共に多くの商品が送られてきた(下図)。
(左上:スプリット・アルバム "Track the VIRUS"、中央上:新作のアルバム "Lost Remedies"、右上:クロスパッチ、中央:Tシャツ、左下:手書きの特大歌詞カード、中央下:特大クロスパッチ、右下:ポスター)
(左:手書きの特大歌詞カード裏面、右:ポスター裏面にはメンバー全員のサインが書いてある)
このように、クラウドファンディングに参加すればアーティストの作品作りに一役買うことができ、これによりアーティストが成功すればまた嬉しいものである。また、レアな商品を受け取れる特典があるのも嬉しい。このようなファンの支援による作品作りがこれからの新しい音楽作りの形になっていくかもしれない。
現在、Dead Rejects という Crack Rock Steady バンドが同じように資金調達キャンペーンをやっている。これまた期待のバンドとして注目されており、次回、詳しく書きたいと思う。
CRSマニア
Now We need YOUR help!!!
アメリカの地下パンク/スカ・シーンで人気のある Crack Rock Steady バンド Atrocity Solution がインターネット上でこう呼びかけ、アルバム制作のための資金調達キャンペーンを開始した。Indiegogo というクラウドファンディングサイトを利用してのことだった。アルバムを作ろうにもお金が無かった彼らは、なんとしても2ヶ月で $2,000 (約20万円)調達する必要があった。
クラウドファンディングについて知らない人のために説明しておくと、クラウドファンディングとは主にインターネット上で不特定多数の人から資金を募る事を言い、今注目されている資金調達の手法だ。
Atrocity Solution は Indiegogo で、投資してくれた支援者にいち早くアルバムを提供するほか、投資額に応じて特別な商品を付けることを約束した。例えば投資額が$25ならオリジナルTシャツが付き、$35ならオリジナルポスターが付くというものだった。
Atrocity Solution の大ファンだった自分もこのキャンペーンに参加し、思い切って $60 (発送代を含めて $70 )投資した。これは自分にとって初めてのクラウドファンディングへの参加でもあった。
その後 Atrocity Solution は多くの支援者に支えられて $2,000 の資金調達に成功し、レコーディングを行い、12月、ようやくアルバムのリリースにこぎつけた。
このアルバムがまた凄く、クラシックな音楽を取り入れた大迫力のパンク/スカ・サウンドになっていて、聴いた人からは賞賛の嵐。世界最大のパンク商品通販サイト Interpunk でランキング上位に入るほどの傑作になった。(このアルバムは bandcamp で全曲視聴可能だ。)
このような快挙を成し遂げたことは、投資した支援者にとっては非常に投資した甲斐があるというもの。先日、自分のもとに Atrocity Solution からアルバムと共に多くの商品が送られてきた(下図)。
(左上:スプリット・アルバム "Track the VIRUS"、中央上:新作のアルバム "Lost Remedies"、右上:クロスパッチ、中央:Tシャツ、左下:手書きの特大歌詞カード、中央下:特大クロスパッチ、右下:ポスター)
(左:手書きの特大歌詞カード裏面、右:ポスター裏面にはメンバー全員のサインが書いてある)
このように、クラウドファンディングに参加すればアーティストの作品作りに一役買うことができ、これによりアーティストが成功すればまた嬉しいものである。また、レアな商品を受け取れる特典があるのも嬉しい。このようなファンの支援による作品作りがこれからの新しい音楽作りの形になっていくかもしれない。
現在、Dead Rejects という Crack Rock Steady バンドが同じように資金調達キャンペーンをやっている。これまた期待のバンドとして注目されており、次回、詳しく書きたいと思う。
CRSマニア
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